12月1日(土)
【クレア】「どうも〜クレアだよ。……やっぱり一人だと進めにくい。新しい相方を探しておいたって言っていたけど、まだ来てないし」(ため息)
そのまま、工房の椅子に座ったまましばらくぼーっと鍋を見てる。
【クレア】(ぼ〜)「はっ。いけない、いけない。ボーとしてても何も始まらない。一人でも頑張らないと。うん」
ひとつ頷いた後、がさごそと調合の準備を始める。
【クレア】「でも、依頼をこなす気分じゃないし、とりあえず倉庫整理をかねて、盾を調合しよう。んーでも加工値13になるから、ちょっと不安かも」
しばらく腕組みして考える。
【クレア】「お金と時間がかかるけど、失敗した時に失うコストを考えると……やっぱり料理は用意した方が良いかも。でもミーロンさんのお店は閉まってるし。自分で用意しようかな。そうと決まったら、材料買ってこなきゃ」
工房を後にして商店街に出かけるクレア。
誰もいなくなった工房に窓から入ってくる、小さい人影。どのくらい小さいかというと手のひらに乗りそうなくらい。
人影は、しばらく工房内を飛び回った後鍋の中に消える。
しばらくして、工房の扉が開き、クレアが戻ってきた。
【クレア】「ただいまー。って誰もいないんだった。……やっぱりちょっと寂しいかも」
苦笑しながら、買ってきた素材を手早く下ごしらえして、調合の準備をする。
【クレア】「後は、鍋に入れてと」
調合鍋を覗き込むと中に、小さな女の子が寝ている姿が眼に入った。なんていうか……とても気持ち良さそうに寝ている。
【クレア】「あ、可愛い。 じゃなくてっ!? な、なにこれ? てっいうか誰!?」
【???】「ふみゃ!? きゃぁぁぁ〜〜」
驚いて鍋から離れるクレア。その声に驚いて飛び起きる小さい女の子。
女の子は鍋から飛び出して工房の天井の辺りをくるくる飛び回る。
【???】「びっくりしたでーすっ。驚いたでーすっ。驚愕でーすっ」
【クレア】「…………って驚いたのはこっちだよ!? ボクの工房っていうか鍋の中でなんで寝ているのっ。君、誰なの?」
はしゃいでる様な騒いでるような感じで飛び回る女の子に、思わず怒鳴るクレア。その声で何かに気がついたのか、小さな女の子は飛び回るのを止めてちょこんと鍋のふちに降り立つ。
【???】「あんたがここの工房の持ち主? ってことは、あんたがクレア・アルジャンってことでーすっ。やっと見つけたでーすっ。ここであったが10年目でーすっ」(びしっとクレアを指差す。けど小さいので迫力は欠片しかない)
【クレア】「ここであったが10年目って、君と会うの初めてなんだけど……」
【???】「会うのは初めてでーすっ」(えっへん)
【クレア】「いや、それ使い方間違ってるから。というか、ボクを訪ねてきたの?」
【???】「そうでーすっ。感謝しろでーすっ」
【クレア】「なら、勝手に工房に入った上で鍋の中で寝ないでよ……(こめかみを揉み解す)。とりあえず、君は誰? 何の用事で訪ねてきたの?」
【???】「オマエなんかに名乗る名前はないでーすっ」
クレアは、女の子の襟首をつかみ猫のように運んで、窓の外に連れて行く。
【???】「わわわ!? 嘘でーすっ。名乗るでーすっ。ヴィーはヴィーでーすっ。銀薔薇様と管理人に頼まれてオマエの手伝いに来たでーすっ。だから離せでーすっ」(じたばた)
【クレア】「管理人は、まことの事だとして……ということは、君が新しい相方なの?」
【ヴィー】「そうでーすっ。ありがたすぎて泣くがいいでーすっ」
【クレア】「いや泣かないけど。えっと、銀薔薇様ってなに? そんな知り合いいないんだけど」
【ヴィー】「銀薔薇様を知らないですとーっ!? なんてこったいでーすっ。もぐりでーすっ。不勉強でーすっ。っていうかダメダメでーすっ。学校やり直せでーすっ」
【クレア】「そ、そんなに有名人なの?」(たじたじ)
【ヴィー】「銀薔薇様は、銀薔薇の精霊でーすっ。ヴィーたち花妖精(ピクシー)の長みたいなものでーすっ。崇め敬えーでーすっ」
【クレア】「ヴィーって花妖精だったんだ……始めてみたよ。というか、精霊がなんでボクのこと知っているんだよ? ボク精霊に知り合いいないと思うんだけど……」(驚愕)
【ヴィー】「そんな事、ヴィーは知らないでーすっ。神様(絹乃さん)の設定によるとなんかオマエに銀薔薇の精霊の加護があるらしいでーすっ」
【クレア】「そんなのがあるの!? 知らなかったよ。っていうか本当にあるの?」(////)
【ヴィー】「知るわけ無いでーすっ」
【クレア】「……(こほん)えっと、とりあえずまとめると、君は花妖精でヴィーという名前でボクの手伝いに来たんだね?」
【ヴィー】「そーいうことでーすっ。任せろでーすっ」
【クレア】(なんかとっても不安だなぁ)「と、とりあえずよろしく」(人差し指を差し出す)
【ヴィー】「よろしくされてやるでーすっ」(差し出された指と握手)
【ヴィー】「というわけで、早速何かやるでーすっ。やることがなくても、やれでーすっ。ヴィーが暇だからでーす」
【クレア】「は!? そうだった料理を作るんだったよ」
【ヴィー】「料理です? 何を作るでーす?」
【クレア】「鶏肉のコーラ煮をつくろかと思ってね。お肉って炭酸で煮ると柔らかくなって臭みも取れて美味しくなるんだよ。あとコーラの糖分がいい感じに味を付けてくれるんだ」
【ヴィー】「美味しそーでーすっ。早く作れーでーす」
【クレア】「はいはい」
しばらく、鍋でぐつぐつ煮込んだり、魔法力を込めたりする。やがて部屋にいい匂いが立ち込める。
【クレア】「ほい、完成っと」
〈コーラ煮〉食品(3)/16/4/0/無/トリの肉系。じっくりことこと美味しい
レシピ:{ニワトリの肉+ニワトリの肉}
【ヴィー】「なかなかでーすっ。じゃあいただきますでーすっ」(かぷっ)
【クレア】「こ、こら! それは、調合のときに技力を上げるための料理なのにー」
【ヴィー】「おいしーでーすっ。おいしーでーすっ♪」(かぷかぷ)
【クレア】「……うう。そんなに嬉しそうに食べられると怒りにくい……美味しい?」
【ヴィー】「おいしーでーすっ♪ オマエをヴィーのコックにしてやるでーすっ」
【クレア】「いや、ボクはコックじゃなくて錬金術師だから」(苦笑)
食事の結果
難易度:「5」
☆〈コーラ煮〉を食べました。
☆【技力】が一時的に4点上昇しました。
☆【生命力】が7点回復しました。
☆【魔法力】が1点回復しました
【ヴィー】「お腹一杯でーす♪ ごちそーさまーでーすぅ〜〜」(嬉しそうに飛び回る)
【クレア】「はい、お粗末様。今度からはヴィーの分も余分に作ろうっと」(嬉しそうなのを見て笑う)
【ヴィー】「食べた分は働くでーすっ。何か調合しろーでーすっ」
【クレア】「手伝ってくれるの? えっと、この〈革製の丸盾〉と先日作った〈盾素材〉を調合するんだけど」
【ヴィー】「妖精は、手伝うものでーすっ。さっさと準備しろーでーすっ。のろまーですっ」
【クレア】「はいはい。ちょっとまってね」
工房内を右往左往しつつ、がちゃがちゃと鍋やらなにやらの準備をするクレア。ヴィーは、興味深そうに覗き込みつつ、部屋の中を飛び回る。
【クレア】「準備できたっと。それじゃ作業始めるよ?」
【ヴィー】「なかなか難しい調合でーすっ。へっぽこに出来るです?」
【クレア】「う……。じゅ、十分に検討して成功の目はあることは計算してるよ。5割くらいだけど。それに失敗を恐れていたら調合は出来ないしね。だから、大丈夫。出来るって信じてる」
【ヴィー】「おおーっ。へっぽこの割りにはちょっと良い事いうでーすっ」
【クレア】「はいはい。じゃあいくよっ」
ダイス:「33」個
難易度:「7」
目標値:「13」
達成値:「23」
アクシデント:「1」
☆作成時間を延長しました。
☆【魔法力】を使用しました。
☆〈ペテルギウスの守護円〉の作成に成功しました
〈ペテルギウスの守護円〉防具(6)/48/13/3/地/防具:盾系。狩人の星と大地の加護を宿した盾。あらゆる大地の災厄から護る。
レシピ:{革製の丸盾+{{黒クマの毛皮+深き地}+{白い砂+白い砂+白い砂+白い砂+白い砂+白い砂}}}
(SE:ぱんぱかぱーん♪)
ヴィーがファンファーレを鳴らす。
【クレア】「わ!? びっくりした。というかそれって本当に鳴っていたんだ」
【ヴィー】「気にしちゃダメでーすっ。成功おめでとでーすっ。へっぽこからクレアにランクアップしてやるでーすっ」
【クレア】「あ、ありがと(苦笑)。でも本当に手伝ってくれたんだね、助かったよ」
ヴィーの頭を指でちょんちょんと撫でる。
【ヴィー】「と、当然でーすっ。妖精として当たり前でーすっ。お肉美味しかったでーすっ」(//////)
【クレア】「あは、照れてる? かわいー♪」
【ヴィー】「むーっ。う、うるさいでーすっ。へっぽこーっ」
クレアから離れて飛びまわる。
【クレア】「……ぷっ。あは、あはは〜♪」
その様子が可愛くて笑いがこみ上げるクレア。我慢するけど噴出す。
【ヴィー】「わ、笑うなーですっ。……あは、あははは♪」
つられて笑い出す。
こうして妖精と少女の生活が始まった。
というわけで本日の結果
■収入■
※〈ペテルギウスの守護円〉(ランク6素材48魔力3地属性の盾)の調合に成功。
■出費■
〈ニワトリの肉〉を2つ購入。80*2=160グラン
所持金2494-160=2334
現在所持金 2334G
さてさて、次回はどうなるかなぁです。
上に戻る |